2019年 01月 04日
I am a 没イチ (1/4)
図書館にリクエストしていた本が、年末ギリギリにやってきました。「没イチ」~パートナーを亡くしてからの生き方~(小谷みどり著)です。ご自身が7年前に夫を突然死で亡くし、大学講座の受講生と「没イチ会」を結成し、悲しみは癒えなくても、逝ってしまった人の分まで人生を楽しむススメの本を書いてくれました。思ったより終活の部分が多い印象でしたが、没イチ暦11年終盤の私には、タイムリーでした。何より「没イチ」という表現が、ドストライクでした。「未亡人」と言うのは、漢字が非常に不本意ですし、「a widow」ではさすがに気恥ずかしいし。「バツイチ」は、サンマが言い始めたらしいですが、全く良い言葉ができたものだと、大歓迎です。
年前の事ですが、海老蔵さんが「私は嫌い」とブログを更新。「海老蔵は秒読み?没イチ男性が死別再婚する時の注意点」と書かれたネットニュース記事に対し、「何?この言葉、没イチ?! 最低な言葉、私はそう感じますね。」と不快感をあらわにしたそうです。海老蔵さんは奥様を亡くしたばかりですから、とても嫌な思いをしたのでしょう。それは良~くわかります。当然だと思います。
問題はそれに寄せられたコメントです。800以上ものコメントがついていて、「こんな心ない言葉、初めて聞きました」とか「誰が言い出したか知りませんが、それをさも最近の流行りみたいに、記事にするなんて」「ネガティブなニュアンスで、 馬鹿にしたように聞こえますね。 こういう言葉は、 ブラックリストにせ載るべきです」とか、とにかくすさまじいのです。
ブログへのコメントは、基本共感を書くべきだと思っています。だからこれで良いのですが、もしも小谷さんが見たら、きっと悲しいだろうなぁと思いました。問題はニュースであり、怒りは書き手に向けられるべきであって、言葉そのものではないのです。「没イチ」は、自分を表現する言葉であり、人には言われたくないですね。海老蔵さんも、もう少し経ってから、良い形でこの言葉に出会ってほしかったです。
買い物に行ったら、車を降りてすぐ、黒い布袋が落ちているのに気づきました。拾い上げると、メガネが入っていました。これは放っておいたら潰される、すぐに届けなくちゃと、サービスカウンターで声を掛けたら、横にいたおじいちゃんが、「あ~、いくらポケット探しても無かったんだ~」と、嬉しそうに受け取ってくれました。新年早々、良いことしたみたいで、私こそ嬉しかったです。
夜「ニューイヤーオペラコンサート」を見たら、何と「アイーダ」「カルメン」「トゥーランドット」そろい踏みでした。おまけに「サムソン」まで。的中率すばらしい。「イル・デーヴ」も出演し、春から縁起良いです。