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ニャンコ座リポート since 2005 April

しのさんの研究 (9/7 白露)

前回、夏ちゃんの芥川賞「abさんご」に降参した私。又懲りもしないで、しのさんの直木賞「ホテルローヤル」を読みたいと思った。図書館に探りを入れると、順番待ちで、読めるのは数カ月先になるから、買うなり人から借りるなり、別の手段を考えた方が良いと言われた。さもありなん。
本屋に行けば、平積みされている。1,400円出せば良い。手前に、1,000円の「オール讀物」があって、短編三作を完全収録&自伝エッセイ、受賞記念対談×小池真理子他と書いてあった。残り四作は、近い将来読めるだろう。それよりも今は、しのさん本人への興味があって、こちらを買ってしまった。
夏ちゃんには、風貌に対しての親近感があったけれど、しのさんは、北海道の人というのや、やっぱり痩せていて目が悪いことへの・・・私、近々ちゃんと目をはかって(どの漢字をつかうのかわかんない)、遠近作り直すんだ。
実家がラブホテルで、小説の舞台がラブホテルってのに、正直に興味をそそられたんだろう、たぶん。ラブホテルって、息子が小さい頃、ホテルとして使ったわ。息子、お風呂が光ったり泡が出たりで楽しい、ベッドが丸い、振動するとかって、とっても喜んだわ。でも幼稚園のミナコ先生に報告するんで012.gif、困ったっけ。
三作とエッセイと対談やらを読んでみた。上手いなぁと思った。そして私には、小説は絶対書けないと思った。「ホテルローヤル」は、完全にフィクションなんだそう。でも、自分の中に全く無い要素を書けるもんか。それが小説家なんだとしたら、尚のこと。
しのさんの研究 (9/7 白露)_d0017084_10105382.jpgしのちゃんは、感情の起伏が少ないって、自分で書いている。たぶんそういう人なんだろう。作品は暗い。不幸と言うのとも違うんだけれど。
私は、本当は、感情が乱高下する。でも見栄っ張りだから、冷静なふりをする。何かをやるのにはすごく迷うし、過ぎたことを悔いるし、心配性だし。18歳で父が死んだけれど、52歳でWidowになったけれど(そうそう、書類やアンケートに記入する時、「未婚」と「既婚」しか無いよね。私はとても困る。英語のテキストにあった選択肢は「Unmarried 「Married」「Divorce」 「Separation by death」だったっけ。)、母は早めに認知症になってしまって、もうこの世の人ではないけれど、私の本質は、明るいんだと思う。暗く湿った感じや影が、自分で見つけられない。ちっとも育ち良くなんかないけど、苦労人とは真反対で、世間知らず。要するに甘っちょろい人生。しのさんにも降参。
   風に揺れるコスモスなのに黄色して
オール讀物には、かつて職場の大先輩だったB先生の息子さん、馳星周の「復活祭」も載っている。星周君、君はいったいどんな人なんだ。一つ言っておく。読者は、作者がいくらフィクションだと言っても、作品を読んで、あ~、そういう似た体験あるんだねとか、そういうモデルがいたんだとか思う。少なくとも私は。
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by nyankai | 2013-09-07 09:58 | おはなし | Trackback | Comments(0)