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ニャンコ座リポート since 2005 April

若松孝二さんの遺作「千年の愉楽」 (5/19)

昨日は所用などと書きましたが、京都行きの航空券などを受け取り残金を払い、そのままサラ・ブライトマンのコンサートに行くための東京の算段をしたり。もう一つはかねてから約束していた、若松孝二監督の、図らずも遺作になってしまった「千年の愉楽」を観てきました。
若松孝二さんの遺作「千年の愉楽」 (5/19)_d0017084_9174641.jpg若松監督とは、「キャタピラー」の特別上映会で、ご本人とお会いできて、直接話せて、写真撮ってという、とんでもないお近づきになれてしまったばかりに、本当にファンなのか心もとないのですが、見なくちゃなんないだろうという気持ちでした。息子が公演に際し、アフタートークをお願いしたいと突撃電話をした時、代理の方が出て「今、カンヌへ行っています。でも又連絡ください。」と言ってもらえて、次回は必ずとはりきっていたのに、叶わなかった若松さんです。
感想は、一緒に見た友達と、「変なの・・・」でした。若松さんがなんで、あの映画を作りたかったのか、意図が全くわかんない。「高貴でのろわれた血」だかなんだか知らないけれど、決めるのは自分じゃないの、男ってしょうもないなぁと、甘えてるんじゃないよ、と正直思いました。美しい男「高良健吾」「高岡蒼佑」「染谷将太」を見られたから良いか、などと言ってさ。
若松作品と言えば、脚本まで載っている、超読みごたえのある映画パンフです。帰宅してから、友達が持たしてくれた「パティスリーAria」の泣きそうにおいしいアップルパイとクロワッサンを夕食に食べながら、パンフを読み始めたとたん、舞台となっているのが被差別部落だってことがわかり、私たちの感想が根底から覆りました。私達あまりにも無知でした。言い訳したくはありませんが、北海道の人間は、部落の問題が全然わからないのです。あまりのショックに、これはどうしても話しておかなければならないと、友達に電話をしました。
文章を寄せているのは、「田島陽子」「鈴木邦男」「宮台真司」等々、よだれが出そうな面々です。
鑑賞後のトークをしていた時に、友達の口から発せられた印象的な言葉、「私、心は大ざっぱなんだけど、体が神経質なの。」うん、それってあるある。
苫小牧市内の桜は、きれいに咲いていました。ニャンコ座は、桜にばかり気をとられていたら、今朝、芝桜が勢い良く咲きだしていました。
Commented by みっち at 2013-05-19 14:08 x
パンフレットの最初のページに「被差別部落」のことが書かれていて
「うわー、そうだったのかぁ」とひっくり返りましたね。
晩年の若松監督作品は「これを撮らなきゃ死ぬに死ねない」
といった迫力が画面から伝わってくる感じです。
パンフ読むと、このテーマもどうしても撮っておきたかった
というのが理解できました。買ってよかったー。

高良健吾と高岡蒼佑と染谷将太、いい男だったね。
欲を言えば、井浦新の血まみれじゃない普通の時の顔が見れたらよかった、
そして、染谷くんの出番がもっと多ければよかった…。

高岡蒼佑と山本太郎は、この映画の撮影時、マスコミにいろいろ叩かれていた頃でしたね。
でもこんなにいい役者なんだから、たくさん仕事が入ってほしいわー。
Commented by nyankai at 2013-05-19 18:34
★みっちさんへ
本当に「被差別部落」の文字が見えたとたん、すべてのモヤモヤが吹き飛んだと同時に、自分の無知さに衝撃を受けました。
予告編にすら何も触れず、見る者が試され、自分で上って来い!と言われたようですね。
井浦新の、そう、あれでは誰なんだかわからなくて、かわいそうでした、と私は思ってしまいました。
染谷くんには、私ももっと突っ込んで描いてもらいたかったです。
最後のね、あっても無くても良かったんじゃないかという例の場面、やっぱり必要だったんですね。死に際して、オバは宝物みたいに思っていたんだろうなぁ、私は生ききったたぞ~・・・かな。
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by nyankai | 2013-05-19 09:17 | 映画・テレビ番組 | Trackback | Comments(2)