2009年 10月 25日
10月24日のコラム (10/25)
10月24日の、苫小牧民報のコラム「ゆのみ」です。写真は、1度ブログにも載せていますが、もう1回、私の大好きな針仕事、パッチワーク自慢です。
広報宣伝担当失格のわたし
その軽食・喫茶店との出会いは、とても印象的でした。当時住んでいた所から程近い大自然の中に、山小屋風なお店はありました。ひきつけられる様にお店に入ったわたしは、以来十年、引越して遠くなっても、まだせっせとそこに通っています。
客の顔を見てから作り始めるメニューはどれも安くておいしく、食材はマスターが付近の野山で熊から分けてもらってくるという山菜や、自家製の野菜が中心です。ママとは趣味が合って、何時間いても飽きることはありません。
わたしは会う人会う人に宣伝し、インターネット上でお店のコミュニティーまで作ってしまいました。その効果かどうかは不明ですが、今ではかなり有名なお店になってしまいました。メジャーな雑誌やテレビにも取り上げられてしまい、それはとても喜ばしいことではあるのですが、ママとマスターはとても忙しくなり、わたしもゆっくりしようと思っても、もくろみが外れてしまいます。
何より問題なのは、取材に来るメディアが、初めから「テーマ」を決めてくることだそうです。一見大切なことに思えますが、ママたちはお店のイメージが、自分たちの思いと離れて、一人歩きしてしまうような複雑さにかられるそうです。だからもう取材はお断りすることにしたそうです。
ママたちが本当に望んでいるのは、人との出会いです。その思いを伝えられなかったわたしは、広報宣伝担当としては失格です。これ以上お店の情報を広めるのは、もうやめます。だって良い所は、わたしだけのものにしておきたいですものね。だからお店の場所と名前は、当然書くことはできません。