2009年 01月 14日
三度(みたび)春は巡っても (1/14)
日曜日、「土の歌」の練習の後、友達と三越に寄って、「東山魁夷 生誕100年記念 大版画展」を観ました。東山魁夷と言えば、夫が死んだ後、テレビで偶然見た「綿雲」という絵に「再び春は巡ろうとしている 再びあなたは帰らないであろう」というご本人の言葉が付いているのがわかって、夫の絵であると確信してしまったのでした。夫は白馬に乗った王子様ではなく、白馬そのものなのです。夫は何度か言いました。「もしも死んだら、再婚したい?」って。私、「結婚はこりごりだけど、彼氏はほしいな。」夫は「それが良いね。」と言いました。夫は、白馬になって王子様を乗せてつれてきてくれるつもりなのだろうか。
「綿雲」が出展されているかどうかはわからなかったのですが、ありました。思ったよりかなり明るい色調で、奥様の監修済みのリトグラフ(石版画)でした。
ようやく本物に出会えたねと思いながら、じ~っと見つめていたら、係りの方が近寄ってきて「いかがですか?」と。はぁ、と思って下を見るとそこには“1,260,000円也”の数字が(@_@;)。それが高いのかどうか、私には全くわかりませんが、本物に出会えたことで、私は充分満足でした。
冬枯れのニャンコ座の空に、白馬の形の雲が浮かんでいないか、私は時々見ます。「千の風に乗って」はどうしても好きになれない歌だし、再びいっちゃんが帰って来ないのはわかっているのですが、今年も春は訪れるのですね。王子様は、現れないのだろうか。
長野の美術館へなど、いつ行けるかわからなかったのですが、思わぬ形で実現しました。
★ハルさんへ
ええ、知ってましたよ。「白馬氏リース」は、モーツァルトピアノコンチェルトにインスピレーションを受けたのですって。
絵や版画って、庶民が買える物ではありませんね。