2017年 01月 15日
右脚の憂鬱 (1/15)
滑る道を見るたびに、強烈に思いだすことがあります。小学校に入学する年の保育所の、冬休み明けです。先天性股関節脱臼がこじれて、医者の見立て通り(だったらちゃんとその時治せよ)、痛くて歩くのが辛くなっていました。そこに追い打ちをかけるように、このスケートリンク道路が牙をむきました。今の様に通園バスなどありませんから、どこかに集まって、集団登園をしていました。みんなと一緒に、滑る道を、痛む脚で歩くには無理がありました。
1歩ごとに右股関節はキシキシ痛み、私は歯を食いしばって、列から遅れまいと歩いていたのを、忘れることはできません。今でこそ、「私は痛みに弱いのよぅ~」と開き直っていますが、当時は典型的な内弁慶外味噌で、「痛くて歩けない」と伝えることはできませんでした。それ以上に、なぜ親に、脚が痛くて保育所へは行けないと訴えなかったのでしょう。不思議です。どうんだけいいふりこきで負けず嫌いだったのか。
それでももう限界なのは親にもわかったのでしょう。当時股関節の名医の誉れ高かった(らしい)医者に診てもらい、治療のため入院しました。その日は、晴れの入学式でした。なぜ、たった1日延ばしてくれなかったのだろうと、後に聞きましたが、母は「早く治してやりたかったから、入学式どころじゃなかったんだよ」と答えました。今もいささかの不満はあります。ようやく、30代前半の両親には、保育所を休ませることも、入院を1日遅らせることも、そこまで考えるゆとりが無かったんだろうなぁと思えるようになりました。
家の中でも、装具を外すと体が曲がって苦痛です。人工股関節にして、脚の長さをそろえたら、背が伸びて、だるいの治るんじゃないだろうかと思ったり、「お座りしたりしゃがんだりしてはいけないのよ」という証言にビビったりしています。
関西も寒い様で、京都は積雪だそうです。笑美内親王様は「私の部屋は27度に保たれてるから快適よ。愚民どもはせいぜい寒さに凍えるがいいわ」とつぶやいています。あるテレビ番組で、「北海道のこたつ所有率は、沖縄より下の最下位」って、当たり前ですよ~。こたつなんてあっても、戦力にならないですから。