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ニャンコ座リポート since 2005 April

ニャンカイ誌卑弥呼伝 その参

昨日、町のスーパーに行ってみたら、見知らぬ人に「卑弥呼に出た方ですよね。サインしてください。」なんて声をかけられることは、全くありませんでした。気がつきなさいよ。
ニャンカイ誌卑弥呼伝 その参_d0017084_9302795.jpg夜は富川合唱団の歌友達が来てくれて、「あんなに軸をぶらして歌ったの初めて」とか、「ハミングは、口を全部閉じて歌ったのも初めて」とか「指揮者がいないので、歌いだしが遅れて人よりのばしてしまって叱られた」とか、合唱との違いを偉っそうに語ってしまいました。
今回参加した町民13人のうち、大人は50代が私ともう一人の女性、10人の小中学生は町のバレエ教室の生徒さん、あと一人は5年生男子でした。小学校高学年から中学生と言えば、もっとも照れくさい年頃で、人より目だって頑張る姿など絶対見せたくないのでしょうね。踊りはともかく、声を出すとか、泣くとか笑うとかが全然できなくて、私もまた、その子たちとどう関わっていけば良いのか、途方にくれました。
その子たちが、顔を見合わせると、はじけるような笑顔で見返して、手をつないでくれるようになり、大声で泣きわめき、天変地異に悲鳴をあげるようになっていました。その子たちは、代表のみきさん言う所の、美少女軍団で、メイクをするとなお更きれいでうらやましかったです。子供たちを、誇りに思います。
舞台そでで、約1時間後の出番を待つ。私はそこでさえ、こらえきれずに幾度も涙を流し、心では一緒に歌って踊っていました。私は、給水係。2ℓのペットボトルを、はけてくる人に渡すのです。みんなで豪快に回し飲みします。気をつけないと、ボトルが、「ペコッ」と音をたててしまいます。
真っ暗な中をいよいよ舞台に。ひれふすと音楽が鳴り出し、もう最後までノンストップのハイテンションです。こんなテンション、人生54年目にして初体験です。でも、このテンションのスイッチを入れなければ、「卑弥呼」はやれません。「歌う」「踊る」「飛ぶ」「跳ねる」「泣く」「怖がる」「歓喜する」・・・ありとあらゆることを、超大袈裟に。
本当は、すべてのミュージカルがこんなわけじゃありません。無駄に、ミュージカル観劇にお金をつぎ込んできたんじゃないです。「四季」のねばっこい台詞回し、「宝塚」のお約束の所作、「東宝」のあっさりしたテイスト、それなりに好きです。でも「卑弥呼」は、この集団催眠術にかかったごとくの熱さが良いのだろうな。
ところで、綾戸 智恵さんが、安定剤の飲み過ぎで、救急搬送されたとか。彼女は明るく「健康の自己管理に失敗しただけ。」と言っていましたが、同年代なのに、あの痩せっぷりと顔に刻まれたしわを見て、切なくなりました。安定剤の飲みすぎは、気持ちのコントロールが上手く行かないことにほかならないのですもの。かわいそう。人事ではありません。
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by nyankai | 2010-03-25 09:19 | ミュージカル(舞台) | Trackback | Comments(0)